Doslib
DOSLib は、AutoCAD や BricsCAD に含まれている LISPプログラミング言語にない機能を提供する LISP 関数のライブラリ。(著作権:Robert McNeel & Associates, Dale Fugier)
(うちの GzLib もこれと同じような発想で始めたところがある。) だいたいの内容は VL系関数で事足りるので、今となっては不要なものも結構ある。
- 元サイト: https://wiki.mcneel.com/doslib/home
- オープンソース化されてる >> https://github.com/dalefugier/DOSLib
- ドキュメントは github の wiki に >> https://github.com/dalefugier/DOSLib/wiki
- BricsCAD では一部が標準的に組み込まれている。
DOSLib では、次のような LISP関数が使えるようになる。
- "ドライブ" - ドライブを確認し、ドライブを変更し、使用可能なディスク容量の確認。
- "パス" - パス仕様の操作。
- "フォルダ" - フォルダの作成、名前の変更、削除、選択、および変更。 特別なオペレーティングシステムフォルダを返す。
- "ファイル" - ファイルのコピー、削除、移動、名前変更、および選択。 ディレクトリリストを取得し、ファイルの複数のインスタンスを検索して検索し、ファイル属性の変更。
- "印刷" - デフォルトのプリンタを取得および設定し、印刷ファイルをスプールする。
- "構成" - Windowsスタイルの初期化(INI)ファイルを操作し、Windowsレジストリにアクセスする。
- "プロセス" - オペレーティングシステムのコマンドまたは他のプログラムを実行する。
- "インターフェイス" - ユーザーから文字列、整数、実数、リストを取得する。 Windowsメッセージボックス、進行状況メーター、およびスプラッシュ画面を表示する。
- "文字列" - 文字列のトークン化、文字の抽出、文字の検索、文字の挿入、削除、置換、および文字のトリミング。
- "数学" - 三角関数の計算、ベクトル操作、統計分析など。
- "CAD" - すべてを保存し、開いているすべてのファイルを閉じる。 図面をプレビューし、外部参照を一覧表示する。
- "システム" - システム情報の取得、リストの並べ替え、システムの日付と時刻の変更、キーボードの操作、サウンドの再生。
BricsCAD の実装
BricsCAD では、V15 より、DOSLib関数をネイティブ関数として実装し、既存の AutoLISPツールやアプリケーションがこの Lispインターフェースに基づいている場合の互換性を高めるとともに、Linux+Macへのアプリケーション移植をサポートするようになった。
DOSLib が提供する Lispインターフェース関数(dos_xxx)はかなり大きな量があるため、まずは要望の多い関数から始め、徐々に要望に応じて DOSLib の関数を追加していっている状況。( BricsCAD_における_AutoLISPの仕様追加・変更履歴を参照。)
ただし、McNeel の DOSLib をすべて置き換えることを目標とはしていないようで、Linux+Mac への移植を希望する Lisp開発者には、DOSLib関数の使用量を減らして VLE-関数や ExpressTools API関数を利用することが勧められている。 また、Windows 上で動作する Lisp アプリケーションの場合、DOSLib モジュールのロードを継続することが強く推奨されている。 これらの DOSLib関数は、現在、.NET Framework 2.0 として提供されている。
DOSLib for Linux + Mac でサポートされている関数
BricsCAD V22 時点
- CAD 系関数
- ディレクトリ系関数
- ファイル系関数
- インターフェイス系関数
- 文字系関数
- システム系関数